NEURO®(ニューロ)とは?
NovEl Intervention Using Repetitive TMS and Intensive One-to-one training のことで、脳卒中後上肢麻痺(手指の麻痺)に対する革新的な治療アプローチです。東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科の安保雅博教授グループが世界に先駆けて考案しました。
以前には、TMSを適用することで確かに脳卒中後の上肢麻痺は改善するものの、その程度は軽微で効果の持続も短いとされていました。
これに対して、NEURO®は、ただ「TMS」を適用するのみでなく、それに並行して「集中的なリハビリ」を行うことで、運動機能の回復を、より確固たるもの(回復が顕著で効果が持続する)にしようとの考えから開発されたアプローチ法です。
NEURO®の適応基準
NEURO®を受けるには、以下の適応基準を満たすことが必要です。基準を満たしているかどうかは、当病院で診察や検査を行い、担当医師が判断します。なおその際に、かかりつけ医あるいは以前に脳卒中の治療を行った医師の紹介状が必要となります。
- 脳卒中(脳梗塞、脳内出血、クモ膜下出血)が原因で、上肢に運動麻痺があること。
※ただし、手首を曲げずに指でグーパーができること。少なくとも親指(母指)、人差し指(示指)、中指の3指が曲げたり伸ばしたりできること。
- 日常生活が自立していること(自ら移動でき、生活上では介助を必要としないこと)。
- 全身状態が良好であること。
※発熱、栄養障害、重度心疾患、体力低下などがないこと。
- 少なくとも1年間は痙攣の既往がないこと。
- 脳波検査で異常がないこと。
- 頭蓋内に金属(クリップなど)が入っていないこと。
- 心臓にペースメーカーが入っていないこと。
- 透析をしていないこと。
- うつ病でないこと。
- 認知機能に問題がないこと(認知症でないこと)。
- 年齢が16歳以上である。
- 発症後1年以上が経過していること(1年未満でも可能な場合があります。)
- 麻痺が両側性でないこと(どちらか片側の上肢は正常であること)。
いずみ記念病院でNEURO®を受けるためには
NEURO®を受けるためには、適応基準を満たすことが必要です。
当院における適応の判定は、リハビリテーション科専門医が行っており、原則としてリハビリテーション科医師の外来(土曜日)を受診する必要があります。
まずはこちらまでご連絡ください。
いずみ記念病院 リハビリテーション室
担当スタッフ:大瀧・原・関口・山本・石塚・熊谷
TEL : 03-5888-2111(代) FAX : 03-5888-2112
E-mail : izumikinen-rihabirishitsu@cpost.plala.or.jp
NEURO®について良くある質問
- 治療費はいくらかかりますか?
- TMS治療の入院は全て個室での対応となり、個室利用料が必要です。治療費には医療保険が適応されますが、保険割合により料金が異なりますのでお問い合わせください。概算費用は次頁の通りです。
※高額のため「高額療養費制度」を利用されることをお勧めします。
※身障者手帳をお持ちの方は、医療費が減免になる場合があります。
- 個室の設備は?
- 洗面台、TV(カード式)、冷蔵庫、トイレが設置されています。
- 入浴はできますか?
- 病棟にシャワーがあります。利用時間は病棟とご相談ください。また、シャワーチェアも利用できます。
- 洗濯はできますか?
- コインランドリーがあり、有料で利用できます。洗剤はご持参下さい。
- 入院中の付添はできますか?
- 付添はできません。近隣の宿泊施設をご利用ください。
- 入院中に外泊はできますか?
- 医師の許可があれば、リハビリに影響の無い範囲で外泊は可能です。予め届け出る必要があります。
- 入院期間はどのくらいですか?
- 15~17日間です。例:木曜日に入院し、2週間後の金曜日に退院になります。
- 駐車場は使えますか?
- 駐車場は外来専用です。入退院時の送迎の際にはご利用可能です。
- 近くにコンビニはありますか?
- 徒歩10分ほどにまいばすけっとがあります。
- 銀行や郵便局はありますか?
- 院内にありませんが、病院近くに郵便局がございます。
- 通院でも治療できますか?
- 通院での治療は行っておりません。
- 発症後かなり年数が経過していますが、効果はありますか?
- 適応基準を満たしていれば効果は期待できますが、詳しくは受診時に担当医師にご確認ください。
令和元年9月19日更新